「ホットゾーン」というノンフィクションがベストセラーになり、エボラ出血熱等、ウイルスの恐怖が話題になった時に作られたパニック映画。エンターテイメントとしては面白く、ウイルスは怖いし封鎖された街も緊迫感があり、最後まで飽きさせないのですが、なんかこうツメがイマイチ。派手なアクション(ヘリから船に乗り移る、とかヘリ同士の空中戦とか)を見せるために後半んなアホなというご都合的な展開になっていくのが見えてしまうせいで、ありがちなハリウッド凡作の印象が。 それでもウイルスというネタと、主人公の化学者ダスティン.ホフマンが肉体派俳優ではなかったおかげで、大分救われている気もします。普段文化系の人間がへろへろ頑張っている、という感じがちょっとかわいいかな(笑)。
アメリカに上陸した、致死率100%の恐ろしいウイルス。軍の化学者はその危険性に早々に気付き、警告を発しますが、なぜか政府の動きは鈍い。それもそのはず、実はウイルスはすでにアメリカで軍事利用の為、極秘に研究され血清も出来ていたのです。感染したひとつの街を封鎖して、なんとか状況を好転させようと化学者達は奮闘しますが、そうこうするうちウイルスは更に変異を重ね、血清も利かず、アメリカ…ひいては世界を滅ぼしかねない状況に陥り…! …と粗筋を書いてみると、すご〜く怖い映画のようなんですが、どうにもサスペンス部分と、パニック&アクションという部分がしっくり混じりあわないんですね。見え見えの伏線があったり、展開に合わせて順序よく明かされていったりするので、予想外の面白さが感じられなかったのです。全米壊滅のカウントダウン!というアオリ文句も、走り回る主人公のご苦労話&奥さんとのゴタゴタに紛れて、いまいち緊迫感がない。その為、街を丸ごと消滅させようという重大な政府の判断も、悪い将軍のただの暴走みたいに見えてしまいます。いや、確かにウイルスはとても恐ろしいんだけど。あれで死にたくはないもんなあ。でも完治出来る事が分かってまで、なぜその血清ごと消したがるんでしょう?そうしないと主人公の決死の見せ場と話の山場がなくなるから?(笑) キャラクターの配置もわかりやすいので、読み通りに話は進みます。それはそれで、皮肉な意味で気持ちよく、流れにまかせてサラリと見ることができるとも言えますが。分かりやすく正義は勝つし、悪将軍以外はみな最後には主人公を理解してくれるし。
単に私が閉ざされた街、という絵面やネタが好きなせいもあるんですが(『光る眼』『トゥルーマンショー』など)ここで描かれる後半の舞台、シーダークリークのロケーションはよかったなあ!セットかと思ったら実在する街なんですね。街の名前は架空ですが。いってみたい!
監督:ウォルフガング・ペーターゼン。出演:ダスティン・ホフマン/レネ・ルッソ/モーガン・フリーマン/
No.(49) |
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