クローネンバーグ監督の問題作…いやある意味バカ映画?事故フェチ、傷フェチの、心がクラッシュしちゃってる男女達の物語です。倒錯的であり変態的(…いや、的、でなくそのもの)なのですが、いろんな意味で印象的。
倦怠期の夫婦が自動車事故の瞬間にエクスタシーを得、以降そういう性癖の集団に出入りし事故ショーをやっては興奮。交通事故に出くわしては興奮。事故現場の周辺をうろうろしては写真取ったりして、帰り道で仲間だれそれかまわずファック(男女問わず)…というクラッシュ=フィニッシュ=フェティッシュ話。またの名を車内運動映画。最後まで車の中でファック。身もフタもないあらすじで失礼。(後からパッケージを見てR指定、18禁作品だったことに気がつきました…。)
さんざん非倫理的なテーマを退廃的に描いておいて、実はみんな何かに餓え(解説では『愛』とかかれていたが…)、何かを探しているっぽいです。表面上衝撃的な状況をセンセーショナルに描きながらも、なにかもの悲しく寂しい映画ではあったです。そんなに何かに疲れた、生すら諦めたようでありながら、どうしてそこまで必死に人の温もりにしがみつきたがるのん?そんな感じ。
クローネンバーグは嫌いではないのですが、バイオリズムがあった時に見ないとちょっと辛い(笑)。あの倦怠感が…。しかしこうやってレビュー書いたりしているって事は、やっぱ嫌いではないのかなあ。いろいろとテーマ的に考えさせられることも多いですが、この作品に関してはあまり深読みするのもどうかと思うし(笑)。実際ズバリ、訳わからんし退屈だし映像も見所ないしどうよ!?と言ってしまいたい気もあるが、いやなにかあるのかも…と見てずいぶん経つのに今だにもやもや思わせるあたりが罠?とてもデビッド・リンチ風なんだけど彼が撮ったらまた全然違ったものになるのだろうなあ。見たい気もする。
監督:デビッド・クローネンバーグ。出演:ジェームズ・スペイダー / ホリー・ハンター/1996年カナダ作品。
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