つれづれ電影館『さ』行


....... 2003年06月記す .......

 
『サラマンダー』
見る前から、きっと何かトホホな事をやらかしちゃう映画だろうな〜という予感は予告を見た時からありました。
でもそうなると、ぜひとも劇場で!と思ってしまうのも、また悲しい?性。
しかしなんといいますか、なんという邦題でしょう、サラマンだー。

これが予想通りのサドンデス生き物映画でした。なぜ今?と突っ込みたくなる懐かしテイスト。
70〜80年代に山のようにあった『ピラニア』『フライング・キラー』『アリゲーター』『トレマーズ』『人喰いライオン』といった生き物パニック系に、『ウォーターワールド』や『ポストマン』系の一度滅びかけた世界の生き残りサバイヴをプラスした感じ。
(髭のクリスチャン・ベールすら、なぜか古い映画の人に見えて来るから不思議。アメリカンサイコな現代エクゼクティブ顔のはずなのに(笑)。)
ファンタジー世界では見慣れた生き物<ドラゴン>が、容赦なくバックバクと人を餌にしやがります。ここいらは『ジェラシック・パーク3』テイストでもあり。そしてやはり退治法は『ジョーズ』でお馴染み「○の中に○○をぶち込む」な訳ですね…。

わーいB級…と喜ぶには、あまりに単純で平凡なお話でした。製作サイドに、誰かもうちょっと練ろうよと言ってくれる人はいなかったのか。
突っ込みどころ満載過ぎてぽかーんと見ていたのですが、パンフレットで4Pにも渡って押井守が熱く突っ込みまくってくれていたので、それを読んでいるうちに楽しくなり、もう一度見たくなったクチ。(「人が食料不足でトマト喰ってるのに、肉を喰う鷹を飼うのか!?犬はどうした犬は!」というのが、押井さんらしくて笑いました…。)
いやもう、低予算な事が画面からありありと伝わってきます。荒れ地にセットを組んで、そこだけで撮っちゃった〜という感じ。その他の世界の事は全部語りで済ませて、唯一出すしかない竜の巣窟ロンドンはマットペインティングかCGだ!といった所。
なかなかにカタルシスのある、荒廃したロンドンに無数のドラゴンがわっしゃわっしゃと飛んでいるシーンは本当に一瞬。
見せ場たるはずの共食いも一瞬。
人間の感情や関係を犠牲にしても、アクションで見せるドラゴン映画にする気なら、もうちょっと壮大にいろいろとドーンと一杯見せてほしかったなあ。せっかく戦車の群れもヘリも出したのに、一瞬でグリルですか!
しかし竜のクリーチャー造成はなかなか。ボロボロの雄ドラゴンかっちょいい!予算の半分がここにいっちゃったんじゃないかと思わせます。
こんなもんに空から襲われたら、そら〜人間単なる入れ喰い状態の餌です。恐ろしい。
そしてなぜかこんなにボロカスに言っているのに、駄目ダメ映画という気もしないのが不思議。なにかこう、アホなものに対するゆがんだ愛情の沸き起こる映画と言いましょうか…。
あ。そうか。つまるところドラゴン映画なんだから、ドラゴンかっちょよくて主役を張れれば、それでいいんだ!うん。


監督:ロブ・ボウマン/出演:クリスチャン・ベイル/マシュー・マコノヒー/2002年米映画




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