つれづれ電影館『ま』行


....... 2004年10月記す .......

 
『マッスルモンク』
「坊主、マッスルで業を断つ」

…なんだかセガール映画みたいな凄いキャッチコピーですが、その実、人の業とは、と大変深いテーマを訴えかける(訴え方はともかく)シリアスな怪作です。
2004年度香港アカデミー賞の目玉だった話題作。全10部門ノミネートで最優秀作品賞・脚本賞・男優賞をゲット。
…にもかかわらず、配給も困っただろう、いろんな意味であまりにもトホホ…いや、難解なテーマに、日本では単館公開。

先週初日にアタック。単館ロードショーのせいか一点集中、大変な人出で驚きました。
整理券番号順に並んでの入場、映画終了後もほぼ誰も席を立たずエンディングまで鑑賞など、まるで映画祭のようなノリ。物品売り場も、香港関連書籍から、信和のパチ物グッズまで豊富な品揃え。(版権無視のパチ物を堂々と劇場で売っているのはどうかと思うけどなあ。)
「興味のある人は、ほとんど今日来ちゃったんじゃ?3週間もあるのに明日からはどうなるんだろうか」と不安になるほどの盛況ぶりでした。

映画自体は、以前香港版DVDで見ていたので、新たな衝撃はありませんでした。解釈もほぼ合ってました。…はあ?という強引な展開も、別に言葉が理解出来ていなかったからではなく、本当にそういう話だったって事です。
一人の元僧侶と香港警察を舞台に、アクションで始まりホラーをはさみラストは清清しく壮大に宗教的に終わるという、まったくもって説明しにくい映画です。あまりに突拍子もない怒涛の展開に、突っ込む余裕すら与えません。沢山の映画を観まくっている友人ですら「こんなに不安な映画もないよ…。どこへ行くのかまったく見当がつかない…」と見ながらぶるぶるしていたのが印象的です。
なにが凄いって、それでもちゃんと見ていて面白く、ちゃんと終わっていることでしょう。
ラストを判って見ていると、印象やテイストは物語の最初と最後で激しく違えども、ちゃんと言いたい事ははじめから貫かれているのだなあと再確認。でもあまりに闇鍋だとは思うけど!
あと、こんなにトンデモ映画なのに、画面や展開に引き込む緊張度の高さ・上手さはやはりさすが杜峰監督! と唸らされます。

監督:ジョニー・トウ  出演:アンディ・ラウ/セシリア・チャン/チョン・シウファイ/カレン・トン 2003年香港作品



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