「その記憶は本物なのか?」
「記憶が 上書き されている?」
というキャッチコピーに引かれて、大阪のミニシアター単館上映にいってまいりました。記憶ネタは、とりあえずチェック。
脚本は『アイデンティティー』のマイケル・クーニー。またしても反則すれすれの逆転オチ。
<事故で病院に運び込まれた青年。目を覚ますと過去2年分の記憶を失っていた。病院の記録によれば、彼は2年前にもこの病院に運ばれた事があるらしい。記憶の欠如はこの病院と何か関係があるのか?目の前に次々と現れる見知らぬ<自称>知人、そして彼への殺人容疑。
やがて時の旅人のように、彼の意識は2年間の時間の狭間を行きつ戻りつし始め…>
この記憶ミステリーというネタだけ見ると『ペイチェック』か、どこぞのディック原作映画か、という雰囲気ですが全然地味です。
『アイデンティティー』が連続殺人事件を模して、ミステリータッチで全国ロードショーになった事に比べると、納得の地味さです。
製作国はイギリス。英映画独特の湿った押さえた色調で、まったりとほとんど病院の中だけで話は展開します。…こういうマイナームードも、悪くはありません。がとても一般的ではないなあ。
よりよい未来にするために過去を改竄しようという、ある意味前向きな(?)テーマなんですが、一筋縄でいかないのがこの脚本家の個性らしい。ラストは想像が付かないこともないんですが、まさか!という意味で驚きました。私としてはこれはこれで可かと思いますが、反則だ〜と怒る人もB級と切り捨てる人もいるだろうな〜という感じです。
上記の粗筋以外、説明のしにくい映画です。ラストの落ちの為にあるような物語で、ドラマの中の肝心な人間関係などに感情移入しにくいせいもあり、記憶が繰り返し始めると睡魔に襲われたりしました。もう少し、人との繋がりに緊張感が欲しかった所。
主人公の彼が、驚きと疑惑のみで行動しているように思えるのも、物語を表面的にしているように感じます。彼なりの譲れない動機や思い、そういったものがもう少し全面に出ていれば、もうちょっと面白くもなったのではないでしょうか。
なんにせよ、記憶物は難しいですね。
ラストの解釈は<自覚のない永遠ループ『アザーズ』>(ネタバレ防止のため反転で)って事であってます?
監督:ティム・バートン 出演:ユアン・マクレガー/アルバート・フィニー/ジェシカ・ラング 2003年米国作品
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